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2020年7月 6日 (月)

姑と温泉

 今年96才になる姑、毎年春と秋に温泉に連れて行っている。
数年前大腿骨骨折で、車椅子になった。
そうしたら、うち以外、誰もどこへも連れて行かなくなっちゃったの。
姑は大柄で、義姉は二人とも小柄だし、介護経験がないので、怖いのは分かるけどね。

 夫の実家は、姉夫婦が継いでいる。
舅の遺産相続の時、自分と息子以外の全員に、遺産相続を放棄させた義姉。
小さな造り酒屋だから、そうしないと成り立たない、って言うのは分かる。
姑も遺産放棄させられたので、姑は財産がない。
でも・・・
 文無しの母を自分だけが面倒を見ている と、繰り返し言う義姉。
それって・・・
ちょっと違うんじゃないの?

 戦地に7年いて、軍人恩給があった舅、
その寡婦年金は、ちょっと驚くほど高額。
それも、姉がすべて管理している。
じゃ、文無しじゃないでしょ?
そして、月の2/3は近所の介護施設にいて、家ではお風呂には入れない。

 年に二回、温泉に連れて行くと、おそらく姑が喜んで義姉に話すんでしょう。
毎回義姉から
「遊び半分で、いいとこどりで旅行に連れて行くのは止めて、主体的に介護してください」
って言う趣旨の、お手紙が来るんだよ。

 今回の新型コロナが流行って要る4月、夫は、例年通り春の温泉に連れて行こうとした。
「いいやんもう。96才だぜ」

・・・( ̄o ̄;) どういう意味?

 外に連れて行って、感染して亡くなっても、もう96才だから構わないって?
(・_・;)
「すみませんが、私は県外へは行きません」
って言ったら、黙ってた。
第一自粛だし、こちらは感染者の多い神奈川だし・・・
自分じゃ、要介護の人をお風呂に入れたことなんて、ないくせに!

 県外移動が解禁になったら
「これでやっと温泉に連れて行けるな」
って言って、自分が都合のいい週末をいくつか言ってきた。
8月2日は? って・・・
96才の姑を、8月に物見遊山に連れ出す?
何 考えてるの?(・_・;)

「万難排してお付き合いしますから、連れて行くなら真夏は止めましょう」
ってことで、お宿は夫に任せることにした。

 全室離れの露天付きの個室の温泉を見つけたって意気揚々と報告。
でも、土曜日の夜が空いていなくて、やむなく日・月になった。
夫は「しゃぁない、月曜日に仕事休むわ」
ってため息ついてるけど・・・

 そうすると私は~
翌日が、火曜会なんですけどね(;´o`)
今までと違って、空いた電車に乗るために、5時台の電車に乗るんだけどね~(´ヘ`;)

 新型コロナ感染は怖いけど、温泉でのんびりしたい。って言う人が、全室離れ、部屋に露天風呂付、を選ぶのは、よく分かるわ。
 
 しばらくして、夫が予約したホテルの部屋をチェックしたら!(・_・;)
(≧◇≦)エーーー!
ベッドが、畳にマットを置いた感じでめっちゃ低い。そして部屋についている露天風呂が、こじゃれた陶器で、縁が薄い。
「このベッドだと、おばあちゃんが車椅子から移動できないんじゃないですか?」
「この浴そうじゃ、縁に座らせて、回転してお風呂に入れられないです」
って私が言ったら
「なんで初めから、できないって否定するんだ!」
って、夫がムッとした。

 あなたがお風呂に入れるなら、私は黙ってついて行きますよ。でも、あなたは宿に着いたら、やれやれ、って感じでビールを飲んで、あとはお任せじゃないの!(-_-x)

 「あなたがお風呂に入れてくださるんなら、私もサポートします」
って言ったら、黙り込んだ。

 で、そのあと夫は、ホテルに電話して、普通の高さのベッドルームに変更したいこと。
大風呂がバリアフリーかを聞いた。宿の方が、
大風呂の中に、車椅子を置いてくれるって。
やれやれ(;-_-) =3

 ってことで、夫と出かける時って、つい前置きが長くなっちゃうわ~(;´o`)


 火曜会と同じ5時台の電車で、新幹線で名古屋へ。
 
 今回、切符買っといて、って言われて、このくらいは趣味を入れてもいいよね("⌒∇⌒")
近鉄線は、ひのとり にしました。

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 3月15日に走り始めて直ぐ自粛の、不運な新型車両特急。
 ちょい高めだけど新幹線から見たらお安いよ。ロッカールームもあって、ロッカー前にはベンチもあるの。全席指定です。座り心地抜群。

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 で、姑のいるケアホームへ迎えに行く。
耳が遠い姑は
「補聴器は、耳がワヤワヤして いやや」
って、付けてくれない。
 耳元に、口を寄せて話すしかなくて、それも短い単語でないと、なかなか聞き取れない。距離は近くなるし、疲れるし、それでもうまく聞こえないしで・・・
 今回、糸電話を作ってみた。
さて、伝わるでしょうか。

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 この糸電話! 
案外、使い勝手がいいです。
「はれ、よう聞こえるわ、うれしなぁ~」
って(*^_^*)v
でね、自分も糸電話で答えようとするの("⌒∇⌒")
「おばあちゃんは普通にしゃべっていいのよ~、私は聞こえるから」
なんか、かわいい~(^ー^* )

 しばらく走って、松坂ベルファームへ。

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ここは、お庭が広くって、いろんな花が見られるの。そろそろ終盤のバラがたくさん。

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「ええ香りや~」
「はれ、きれいやなぁ~」
って喜んでくれた。

 松坂牛の牛丼のお昼を食べて~

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96才の姑は、普段お昼はあまり食べないようで、でも、ここのは美味しいって("⌒∇⌒")

 イングリッシュガーデンも散策して・・・

ここまで、雨がもってよかったわぁ。

 車椅子トイレへ連れて行って、つかまってどのくらい立てるのかの観察。手の力はまだ結構あるから、よかった。これなら、お風呂も手すりがあれば、なんとかなるわ。

 車で2時間半で、熊野俱楽部
ここは小高い山の上に、全室離れのスイートで露天風呂付なの。
 標高差30mくらいの山の斜面に、建物が散らばっている。

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 車椅子の私たちは特別に、建物のすぐそばの駐車場にして頂けた。
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 お部屋からお風呂は、結構離れていて、電話すると車いす対応の車がお迎えに来てくれる。
「どこ行くん?」
「お風呂よ」
「はれ?車で?」

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 大風呂の棟に行くと、まだ時間が早いせいかガランとしていて、脱衣所まで車いすで入ると・・・
 お風呂の中に、ちゃんと折りたたんで、車椅子が置いてあった。これはありがたい。

 湯舟まで車いすで移動して、縁に座らせて、私が背中側に回って~
 寄りかけるようにして身体を反転させて、お風呂に入れるんだよ。
 私の母は小柄だったから、抱きかかえるようにしても入れられたけど、姑は昔の女性にしては大女。
 身長158センチで、女学校時代はバレーボールの選手だったんですって。だから、この、縁に腰かけさせて反転する方法でしか、一人じゃ入れられない。

「ええなぁ~ 気持ちええなぁ~」
って、外の景色が見える大風呂を堪能。

 姑は、5年前の骨折以来、筋力がなくなって、肩まで沈むと、浮いて溺れそうになるの。
腹筋がないから?
沈んでいる間、姑の足か肩を、上から押さえておかないといけないの。

 しばらく、思い出話をしていたけど、唐突に
「もう出るわ」って。
バスタオルを敷いた自分の車椅子で着替えさせて~
パパッと自分も浴衣を着る。

 夫は、一人でビールを飲んで寝てるし~(`ヘ´)
人の苦労を知らないでしょ!

 火曜会のお姉さま方から
「旦那にお風呂に入れさせなさいよ」
って言われたことがあるけど・・・
姑が嫌がるのが、目に見えているからねぇ~(T-T)

 姑も疲れたらしくて、お茶を入れたら、ぐびぐび飲んでお昼寝しちゃった。
夫と姑が寝てしまったので・・・
私は斜面を駆け下りて、もう一度大風呂へ行ってのんびりした。
 姑を抱えていると、自分の身体も洗えないし、入った気がしないもの。

 こう言う時、体力があるってありがたいなぁ、って思います。だって、おそらく普通の体力だったら、姑をお風呂に入れただけで、ぐったりしちゃうんじゃない?

 いつもホームでは、椅子が釣り上がって上からお湯に浸かれる機械で、お風呂に入るんだって。

 お夕食は、色々凝った造りで、次々来るから全部は写真を撮れなかったよ。

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姑は、
「お腹いっぱい、もうごっそうさんや」って言いながら
目の楽しい和食に
「はれ、かいらしいな。これは、なん?」
って、驚くほど色々食べた。



 喜んでくれてよかったぁ("⌒∇⌒")

夜中に、雨の中を傘をさしてお風呂に。

誰もいない広い湯舟を堪能。

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 7月6日
昨夜、9時前に寝てしまった姑、
夜明けとともに起き出した。

 お食事は8時だから、まだ3時間以上ある。
ありがたいことに、今朝は雨が上がっているから、お庭のあちこちを車椅子で散歩。
そう言えば、こうやって母を車椅子で散歩に連れて行ってた頃、私は今よりも、お山で早く歩けたな。
 きっと、でこぼこ道で車椅子を押すって、体感が鍛えられるんだろうな。
 母が車椅子の頃は、夫がDVがひどかった時期だし、母をどこへも連れて行かなかったのが悔やまれる。
 夫は、その辺は考えたことがあるんだろうか・・・

 朝ご飯に出た烏骨鶏の卵は黄色くて、びっくり。脂ののった秋刀魚の干物が絶品でした。

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 ホテルのすぐ近くの花の窟へ連れて行く。


イザナミノミコトがご神体で、裏に高さ45mの磐座があるの。

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 日本で一番古い神社 って言われています。
大きな岩から大綱が張られているの。

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ちょっと不思議な空間です。

 雨が降り出して、しかも土砂降り(/_;)
お土産が買いたそうだったけど・・・
雨具は、お山の上下の2組持って行ったけど・・・
 車椅子を出して座らせる間だけでも、お座布団がびしょぬれになるレベル。

 どこにも寄れないから、丸山の棚田を車窓から見て~

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 仕方なく、松坂まで戻って、かやくうどんが有名なお店でお昼。
「もう、はいらへんわ」
って言いながら、よく食べました。

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昨日のお昼から、このお昼まで、おばあちゃん、ほんとによく食べましたねぇ。

 車の窓から、あちこちの景色を見てもらって、夫の実家近くの老人施設に姑を送って、
姑のホームの部屋を出る時
「ありがとな、また連れてったってな、また来てな」
って、涙ぐんでたよ~(j o j)
後ろ髪、引かれます~。

 新型コロナの影響で、外部との面会は短時間 っていう老人施設も多いけど・・・
東京から離れている場所柄か、規制がうるさくなくて、よかったわ。

 次は、秋に・・・

 連れ出せる状態だと、いいなぁ。

 どうか、新型コロナの感染者数が、これ以上増えませんように!
 みんなしっかり、こまめな手洗いやソーシャルディスタンスを守って、夜の街で接触したり、しゃべらったりしないで、生活してくれますように!

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